
ご存じの方も多いと思いますが、壁を傷つけないで壁面に棚等を設置作できるお馴染みの『ディアウォール』を使ったDIYのご紹介です。
納戸奥の幅(900cm)に作成した3段ラックです。



色々な使い方ができるので、作り方(というか組み方)は色々なパターンがあると思いますが、上記のような壁面棚を作る場合に作成してみた経験者としての設計(考慮)ポイントとしては以下です。
【検討ポイント(目次)】
- ベース(柱受け)の選択
- 柱用の木材(2×4材)の選定
- 柱材(2×4材)の向き(=立てる柱の向き)の検討
- 棚板の留め方、段数、板の種類の検討
※これらを予め考えて(設計して)おかないと、部材を買いにホームセンターに行っても店内で数時間悩むと思います(^^ゞ
事前に熟慮して『部材リスト』、できれば簡易な『寸法図』は書きおこすことをお勧めします。
1.ベース(柱受け)の選択
ディアウォール or LABRICO(ラブリコ) で大差ないと思いますが細かい考慮点については後述します。
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個人的には、また壁面ラックを作るとしたら私はディアウォールを使うと思います。
理由としては、
・突っ張り力がそこまで強くない
(ネジ式の突っ張りであまり強く突っ張りすぎると天井が浮き上がって壁との角の境目の壁紙が『割れ』ます。壁・天井材の石膏ボードは結構たわむので)
・バネで突っ張るので、固定の突っ張りよりも柔軟性がある。
(例えばですが、柱の木材が1mm縮んだ場合(木材は湿気等で伸縮します)、固定ネジでの固定長だとそのまま天井との突っ張りが緩みます。
が、バネであれば数mm縮んだとしてもバネが吸収してくれるので突っ張り強度に柔軟性があると思います)
・加えて、ネジは緩む、ということです。
あんまり強く突っ張っても定期的に締め直す(天井と突っ張り直す)という手間は必要だと思います。(放っておいて突っ張り強度が緩んでいて手前に倒れる、というのも笑えないですよね)
2.柱用の木材(2×4材)の選定
2×4材は 39mm×89cm の角材なので長い材料だと結構思いです。
且つ
通常のフロア高は240cmが大概なので『天井高長の角材を運び込めるかどうか』はまず確認する必要があります。(マンションのエレベーターでも大概は斜めに入れればなんとか入るとは思いますが・・)
運び込めない、もしくは、長くて搬入が大変、という場合にはジョイント部品も売っているのでこれで中で結合するというのも選択肢になると思います。(長さ半分だったらお店から持ってくる難易度が全然違うと思います)
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3.柱材(2×4材)の設置の向き(=立てる柱の向き)の決定
個人的には、この柱の向きに関しては収納棚の収納量にも若干関わるのでよく検討した方がいいポイントだと思います。
・柱(2×4材)を 『横』に設置する場合(本ページ冒頭写真の設置向きです)
ー>棚板上に『幅のある物』の収まりがいいです。
ー>設置する壁面と柱の奥行きが浅い(巾木入れて50mmくらい手前まで柱が出てくる位)ので壁面とのフラット感があります。
・柱(2×4材)を 『縦』 に設置する場合
ー>この場合、奥行きが深い部分の有効幅が大きくなるので壁際まで奥付けする『奥行きのある物』の収まりがいいです。
ー>設置する壁面から巾木入れて100mmくらい手前まで柱が出てくるので壁面から出っ張る感が出る気がします。
なので、あくまで私的な意見ではありますが、
・壁面と設置棚にフラット感を出したい場合
=>柱は壁面と並行の向きで『横』に立てるのがいいのではないかと思います。
・奥まったスペースで『有効幅』が決まっている場合
=>この場合(写真の設置イメージ)は柱は『縦』向きに立てた方が奥行きを活かせるのではないかと思います。
(なので上記の設置写真とは柱の設置向きが逆になりますね・・)
4.棚板の留め方、段数・設置高、板の種類の検討
上記で棚のレイアウトが決まったら、最後に棚板の留め方を検討する必要があります。
・棚板の留め方
大概、L字の棚受けを使うかと思いますが、奥行きのある棚板を取り付ける場合には受け部分の長さが棚板の手前まで届くようにちゃんと設計しないとです。
柱(2×4材)の奥行き(設置向きによって39mm or 89mm)も加味して検討して下さい。
今回は壁面に棚板がピッタリとつくように棚板奥の左右角を柱(2×4材)分カットしたので、この場合、L字の棚受けが受ける奥行き長は、「柱の全面から棚板手前まで」なので『棚板の奥行き ー 柱(2×4材)ー 巾木厚(約1cm弱)』となります。

・棚板の段数・設置高
これは何段目に何を置きたい、という用途に合わせて決めればいいと思います。
あくまで参考の高さですが、私は最下段(フローリング上)にはスーツケースをそのままゴロゴロと収納したかったので床から70cmに最下段の棚を作成しました。
天井までの高さは240cmもしくは少し下がっている場合は220cmくらいが多いと思います。
写真のサンプル写真だと、天井高220cmの納戸でしたので、
ーー(天井)ーー
約50cm
(棚板:1.8cm厚)
約50cm
(棚板:1.8cm厚)
約50cm
(棚板:1.8cm厚)
約70cm
ーー(床面)ーー
こんな感じです。板厚は考慮していない大体の棚高さですのでご承知おき下さい。
以上、棚を作った経験からの考慮観点となります。
壁の高さいっぱいまで物が置けるとけっこう収納量としてはあるので自身の用途にあった壁面棚の計画を楽しむ助けになれば幸いです。